■第46回土曜講座 開催報告

・開催日時:平成27年7月18日(土)
・開催場所:8号館8702教室

 講座1:
 「体験するリアル ー生徒に「リアル」に伝えたい」
 ◆講師 長山 桂氏(43回人文)國學院大学久我山中学・高等学校国語科非常勤講師

 恩師の講演を前に登場した長山桂さん。「体験するリアル」という耳慣れない演題に参加者の興味はそそられるばかり、新しい世界に私達を導いてくれました。
 参加者自身が推理・投票するという、ホテルを舞台に謎解きに挑むミステリーナイトは大阪で生まれたとのこと。配布された資料には、疑似体験を味わえるヒントが隠されていました。いつの間にかストーリーの中に入り込んでしまう没入感、「リアル」の魅力を分かりやすく解説して頂きました。
 他にも「リアル脱出ゲーム」や観客参加型演劇「パブリック・ドメイン」の紹介など、世界はどんどん拡がっていきます。勿論、古典文学の中にも見られるリアルを平家物語の「月見」を通してご紹介頂きました。
 生徒に「リアル」に伝えたいという思いは「21世紀型の能力」を通じ具現化の道へ。「基礎力」「思考力」「実践力」から構成されていますが、中心となるのは「自ら学び判断し、自分の考えを持って新しい知識を創り出す」「思考力」であるようです。今の子は「問いに答える訓練はしているが、問いを作ることが出来ない」とのお話は印象的でした。
 これからは「アクティブラーニング」により21世紀を生き抜く力を身につける主体的で協働的な学習が大切だと結ばれました。

(報告者:広瀬 壮二郎、28回経営)

 

 

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 講座2:
 古代文学から考える ー現在はどういう時代か
◆講師 古橋 信孝氏

 歴史を振り返ることの大切さを説く先生、あっという間に過ぎた1時間は、目から鱗の連続でした。
 古代の人々が私達現代人よりずっと観念的で、圧倒的な自然の中で生きていくために宇宙の起源から始まる壮大な神話を幻想したと仰る先生は、地名の起源が地形からではなく神話から来ていることを解説、自然に真剣に接し、ひとつひとつに価値を与えて来た古代人の世界観を教えて頂きました。神の行為に名前がついているというのも興味深い話です。
 ひとつのものを固定的に見ていない、動作や行ったことに名前がつくという、今の私達にはない想像力を持ち合わせていたようです。
 また先生は、世の中には違う社会があること、歴史によって変わっていくことを忘れてはいけないこと、そしてどうしてそうなったかを考えていくことの大切さを力説されました。その為にも、もっと書物を読んでほしいと私達への注文も。
 古代文学の中に見出すことの出来る数々の現代人へのメッセージをご紹介頂くとともに当たり前のこととはいえ、「自分の意見を持つこと」「違う側を見る目を持つこと」の大切さを教えて頂きました。
 古事記等の古代文学の解説にはただただ聞き入るばかり、次回のご登壇が楽しみです。

(報告者:広瀬 壮二郎、28回経営)

 

 

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