■坂口 豊隆さん(26回経営)

2度の転換期を乗り越えてやっぱりこれしかないと思えたもの

 11月の晴れた一日、初めての一人旅を白い雪にてっぺんを覆われた富士山が迎えてくれた。西へ西へすべるように進み、名古屋に降り立った。
 今回、おじゃまするのは26Mの坂口豊隆氏である。栄にある事務所を訪ねた。『(株)エスティライフ』を去年に立ち上げた。会社の事業内容は簡単に言えば、「401k」を採用した企業の従業員のライフプランニングのお手伝いをするということである。(401kについては後述)

◆第2の転換期はじわじわと、そして突然に、、、、  

 坂口氏は昭和53年に卒業し、アパレルメーカーである『鈴丹』に入社した。父上が岐阜でアパレル関係の会社を経営していて馴染みのあったアパレルを選んだということだ。岐阜、仙台、旭川と寒い地で若い女性と働き、若い女の子に服を売り、任地を移し、地元の名古屋にもどり、地区マネージャーとして5年間勤務した。結婚もしていた。そして、じわじわと心の中に「ぼくの進む道はこの道ではないんじゃないか?」という考えが広がってきた。そんな中である日、名古屋で第1回目の「FP(ファイナンシャルプランナー)資格の養成講座」のチラシを偶然見かけた。当時「FP資格者」は全国で2000人程度しか存在していなかった。これだ!とすぐに直感し、会社を辞めた。そして、資格を取ったところで、2人のキーパーソンに出会うことになる。一人は名古屋で公認会計士事務所を開いている加藤先生で、先生はアメリカのフォードで従業員向けの人事施策の一つとしてFP支援を行っているという態勢をぜひとも日本でも採り入れたいとのお考えを持っていて、坂口氏にその実現を託した。もう一人は松下電器の労組の八木氏で、労働組合活動の柱としてまだ日本に事例のなかった企業の各従業員のライフプランニングの支援という難題を一から一緒に創っていった。

事務所で


「401kとは…」
 「401k」は確定拠出型年金とも呼ばれ、これまでの日本にはなかった新しい年金制度です。確定拠出というのは、拠出(=掛け金)が確定しているという意味で、将来受け取る年金の額は、掛け金の運用によって変動します。運用がうまく行けば受け取る年金の額が増加しますが、株価の下落などにより運用が失敗すれば年金額も減少します。一方、年金には確定給付型と呼ばれるタイプもあり、こちらは給(将来受け取る年金額)が決まっています。国民年金や厚生年金など現在の日本の年金制度は大半が確定給付です。