■メディアの戒め 東京都・高林 功さん(38回欧米)

武蔵大学を卒業して就職した出版社で配属されたのは女性週刊誌の編集部だった。

配属一ヵ月後には担当を持たされ記者やカメラマンの人と一緒に仕事をすることになった。

入社間もない頃には、「編集長を出せ!」というクレームの電話を「編集長お電話です」と当人に繋いで激怒されたこともあったし、 芸能記事を担当していた頃には「あなたの記事のせいで、うちの子の赤ちゃんは流産しました」と女優のマネージャーから痛罵されたこともある。

16年以上その女性週刊誌編集部に在籍したが、自慢できるほど華々しい仕事をしたことはないし、自分なりに納得のいく仕事が出来たと思えるのは比較的地味なものだ。

新聞や通信社などの報道機関と違い、雑誌は言論機関であると言われる。だが、報道機関であろうが、言論機関であろうが、取材をしてメディアに載せるということで、僕たちも特権的な立場にいることに変わりはない。

僕がそのことを痛感したのは、バルセロナ五輪前に女子マラソンの代表選手三人の記事を取材・掲載した時だった。

葉山駅にて、皇室取材
葉山駅にて、皇室取材