【書籍紹介】「志度寺縁起絵 瀬戸内の寺を巡る愛と死と信仰と」     < 武蔵大学ゆかりの著者4名が参加>

【書籍紹介】

志度寺縁起絵 瀬戸内の寺を巡る愛と死と信仰とhttps://www.heibonsha.co.jp/book/b439445.html

太田昌子 編著 B5
本編316頁・資料編(CD)233頁発行:平凡社
出版年月:2019年5月
定価:本体4800円+税

※志度寺納経所では送料・税込5000円でお分けしています。
希望者は毛塚までご連絡ください(officemal@hope.nifty.jp)。

◎武蔵大学ゆかりの著者4名が参加
*太田(大西)昌子:1981~1996年度まで日本美術工芸史講義と演習を担当。金沢美術工芸大学教授を経て、現、湯涌夢二館館長。

*大西 廣:1998~2006年度まで人文学部と大学院で教鞭をとる。美術史(イメージ文化研究)を担当。

*松原 潔:36回日文。京都市立芸術大学大学院美術研究科(芸術学専攻)1992年修了。現、善通寺宝物館学芸員。

*毛塚万里:35回日文。武蔵大学大学院人文科学研究科日本語日本文学専攻(中世史)1990年修了。現、志度寺学芸員/日本アーカイブズ学会登録アーキビスト。

瀬戸大橋が開通した1988年、美工史合宿オプション調査で香川県志度町(現さぬき市)の志度寺で縁起絵を拝見しました。その後、有志で武蔵大学志度寺研究会を結成し研究を継続。さらに1991年秋、謡曲部所属のゼミ生による縁で、国立能楽堂における特別展示と講演会へと結実し、本書の企画へと発展しました。

 

内容:1343年までに成立した大型の掛幅絵(重文)六幅を豊富な図で読み解くほか、縁起文の現代語訳、翻刻や読み下し、関連論文、初紹介の志度寺蔵「大織冠絵巻」カラー全図、本尊や閻魔像・奪衣婆像などのコラム、関連資料の翻刻や読み下し、年表、索引、縁起文の画像などが、本編と資料編(CD)に収録されています。

琵琶湖岸から流れ下った霊木が瀬戸内海の寺に辿りつき、十一面観音像となる話、藤原鎌足の子・不比等の願いを聞き入れ、龍神から宝珠を取り戻した海女の玉取りの話、閻魔大王の氏寺である志度寺の修造を大王と約束して蘇生し、支援を得て実現させた馬借や母子をはじめ、洛中や周防、大和長谷寺、宇佐八幡なども縁起に登場します。歴史、文学、絵画、彫刻、古筆、芸能、民俗、保存修理、絵解き研究などに興味のある方はぜひご一読ください。

以上