開催報告
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古橋ゼミ
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古橋先生を囲む会(第21回)
開催日時 | 2025年12月7日(土)15:00~18:00 |
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開催場所 | 1401教室 |
参加人数 | 17名 |
今回は、岐阜県にある情報科学技術大学院大学[IAMAS]の教授であり「詩人」としても活動なさっている1999年卒の松井茂先生による、「芸術」、「文芸」、「歴史」と様々なテーマに跨がる講義でした。
一般的に言って社会的に保証される身分ではないにも拘らず、松井先生が「詩人である」ことを選択し続けている所以について「社会に殺されないため」だと語っていたのが非常に印象的でした。
講義では、それまでの既成概念のあり方を私たちに問い直すきっかけとなるような作品をいくつか紹介してくださいました。
たとえば、その一つが、韓国出身の美術家であり香川県直島にもその美術館があることで知られる李禹煥によるガラス板に石を落とすという作品です。
「壊す」ことが作品を創っているというパラドックスを内包しています。
また、他には、2021年の山下麻衣+小林直人による〈infinity〜mirage〉という、人工的に描かれた看板と自然発生する下位蜃気楼によって作られる模様を24時間ライブ中継により配信するというコロナ禍での作品です。
人間が作品を完成するのではなく、気候の状態で毎日見える風景が変わります。コロナ禍を「得て」、自然と向き合うという人間の次の段階に踏み出すような作品であるとの解説がありました。
芸術がいかにして生まれるかという「表現の出発点」について考えたり、芸術作品というものが、その時代を生きる人間が社会のあり方を見つめるための窓となりうるということなどを考えました。
参加者は講義を聴きながら様々に思いを馳せて、非常に充実した時間を過ごしました。
次回は2025年5月の予定、詳細は決定次第お知らせします。
(報告者:山田彩加2023年慶應義塾大学文学部卒<山田幸子(旧姓笠原)34回日文の娘>)
※平成30年12月以前の開催報告は、旧サイトでご確認下さい。