10月吉日。遠州流茶道部創部55周年記念パーティーが開催された。昭和38年卒を筆頭に56名の参加があった。近況報告コーナーでは懐かしい名前が上がったり、近況が紹介される度に会場から「おぅ」という声や笑いが起こる。
まだ携帯など無かった時代。駅前の掲示板に「武茶」の文字があると何故かホっとした。それで先輩と合流してつい、飲み過ぎてしまうのだけど。先輩方からも同じようなコメントがあった。
3次会はお好み焼きの「ちあき」小さな店がスシ詰めになるくらい我がOBで埋め尽くされた。子育てが一段落して旅行を楽しんでいる方、ボランティア活動に力を入れている方。職場ではスッカリお局的立場となった私が「若手」と言われる新鮮さ。その中でお好み焼きをつまみながら互いのエピソードに笑いあうその賑わいはかつての武茶の飲み会そのものだった。
卒業後の人生はそれぞれだけど、世代を越えてこうして集いあい、味わい、学びあい、語り合う。何だかちょっと心が豊かになった気がする帰り道。
これこそが小堀遠州が目指した茶の道なのかもしれないと思った。

（報告者：猪又 真木、38回社会）