第65回土曜講座

開催日時:2023年11月18日(土)14:00~16:00終了しました
開催場所:大学8号館7階8702教室

◎受講料:無料
内容詳細:【第1部】
演題:人生100年時代。二度や三度の挫折は恐れるに足らず!
講師:中川 陽介
(第33回経済学部経済学科卒、映画監督)

【第2部】
演題:映画は時代と人生の羅針盤
講師:永田 浩三(社会学部教授)

講演会終了後、懇親会(16:15~17:30)を8号館8階50周年記念ホールにて開催いたします。
併せてご参加ください。(会費1,000円当日)

お申し込みはこちら【11月8日(水)締切】

なお、車、オートバイでのキャンパス入構はできません。公共交通機関などをご利用ください。

皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。


【中川陽介監督講演内容】
人生100年時代。二度や三度の挫折は恐れるに足らず!

人生三度の大転換。最初はバブル崩壊に伴う会社の消滅。二度目は思い切って人生の夢を追うも燃え尽き症候群に。そして三度目は先輩農家のひとことで、失った夢をもう一度追うことに。

大学卒業後、西武セゾングループ系の出版社へ。バブル経済のもと、雑誌業界は大盛況。残業に次ぐ残業ながら、給料はぐんぐん上がる。そんな最中にバブル崩壊。海外不動産への失敗からセゾングループ自体の経営が怪しくなり、勤めていた出版社も事業縮小を模索。デスクを勤めていた若者雑誌も廃刊に。そして会社の早期退職者募集に応じて、長年の夢だった映画業界へ。

退職金を注ぎ込んで撮った映画「青い魚」がなんとベルリン映画祭に正式招待。ここから映画監督の道が開け、長編映画を四本監督。五本目の「群青 愛が沈んだ海のいろ」は20世紀フォックスや東宝と組んだ初のメジャー作品となる。しかし、この現場での重圧からいわゆる「燃え尽き症候群」となって、映画の世界を去ることに。

失意のうちに選んだ次の職業は「農家」。それまでの映画のロケで慣れ親しんだ沖縄でインゲンやトマトのハウス栽培を行う専業農家に。三年目より収入が安定し、また子供たちも独立したことでようやく生活の不安から解放される。その時、思い出したのが、最初に修行したトマト栽培の師匠から言われた言葉だった。「中川さん。農業は人生の目的じゃない。生きるための手段だよ。目的は別に持たなきゃ。三線や踊りといった芸ごとでも、趣味でもいい。なにか生きがいを持たなきゃダメだ」と。長らくその意味がわからなかったが、生活が安定しようやくわかってきた。そこで、もう一度映画に挑戦してみよう、と思い、現在に至った。