開催報告
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東京都支部イベント ~ 江戸の医療を支えた日本で最も古い植物園「小石川植物園」を散策 ~
開催日時 | 2025年10月18日(土) |
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開催場所 | 小石川植物園・巣鴨地蔵通り商店街 |
参加人数 | 28名 |
10月にもかかわらず、気温25度を上回る中での散策となりました。
植物園がある旧町名は白山御殿町といい、五代将軍徳川綱吉が将軍になる前の館林藩主時代、その下屋敷があった所で、もと白山神社の跡地だったので白山御殿と呼ばれていました。綱吉没後の正徳3年(1713)に御殿は廃絶されましたが、八代将軍徳川吉宗のとき、御殿跡地を薬園添地にあてることになり、広大な園地になったそうです。面積は約161,588㎡(48,880坪)で黄門様のお庭(小石川後楽園)の約2.3倍あります。
丸の内線茗荷谷駅で集合し、桜で有名な播磨坂(松平播磨守の上屋敷にちなんで名づけられた)を下って、小石川植物園に入ると、まるで山の中にいるかのような豊かな自然に包まれます。登山道のような道もあり、登ったり下りたりするだけで、なんとなく達成感もあります。普段パソコンやスマホを見る時間が多く、目も頭も疲れがちなので、緑を眺めながらのんびり歩いて頭を空っぽにする時間がときには必要なんだな、と感じました。
植物園は研究施設ということもあり、歴史的な発見にまつわる植物なども見られます。引力を発見したニュートンの生家にあったリンゴの木を接木したものや、遺伝学の基礎を築いたメンデルが実験に用いたというブドウの木の分株。二代目の植物園園長が、ベルギーのブルノーに行ったときに、メンデルが在籍していた修道院からブドウの木の株を分けてもらったそうです。その後、現地の原木が消滅したときに、このブドウの木の苗を一時期「里帰り」させて同じぶどうの株を復活させたとか。高台の方には、温室と冷温室が並んで建てられています。
温室には、温暖な地方で育つ植物がずらり。砂漠に自生していそうなサボテンなどの植物や、きれいなお花のほか、メダカが育つ池などもありました。江戸幕府の薬園だったため、当時栽培されていた約120種もの薬用植物がいまも栽培されています。1つ1つ植物名の立て札があり、なんとなく漢方薬で聞いたことがあるような名前の植物もありました。
と、ここまで約1時間の散策で、皆さん暑さのせいか薬園近くの休憩所でドリンクやソフトクリームで一休み。
しばしの休憩後、小石川養生所で使われた井戸の跡へ。水質がよく重宝されたそうで、関東大震災のときにも活用されたそうです。近くに青木昆陽がサツマイモの試作を行った記念碑など、歴史的なものがいくつもありました。そして、日本庭園を抜けて、大きな池の前で旧東京医学校本館を背景に全員で記念撮影の後、再び正門へ戻り小石川植物園の散策を終了。
時計を見ると、すでに12時を廻っていたので、地下鉄に乗って移動し、巣鴨地蔵通り商店街にある蕎麦の老舗「大橋屋」で昼食。竹本 廸さん(15回生 経済)の乾杯のご発声により、お店の入り口には有名人の色紙と写真がたくさんあり、その方々も食べたであろう名物のそば御膳を堪能いたしました。
昼食後解散となりましたが、とげぬき地蔵へお参りに行く方、商店街で買い物をする方等みなさんそれぞれに満喫しておりました。
今回も、初めて参加された方も多く、こういったイベントで年代を超えて思わぬ同窓生との出会いがあるのが都会にある東京都支部です。
参加を躊躇されている方も大勢いらっしゃると思いますが、ぜひお気軽に参加していただき、同窓の輪の中に入っていただきたいと思います。
ただし、今回唯一の失敗は虫よけスプレーを忘れていたこと!
植物園に行かれる方は虫よけスプレーはお忘れなく!
今回も大変盛況でした。ありがとうございました。
(報告者:27回経営 髙橋 誠)
※平成30年12月以前の開催報告は、旧サイトでご確認下さい。